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古家再生2号物件。お手紙作戦で買えた家

目次

目に留まった物件

古家再生2号物件は、ポータルサイトでたまたま見つけた。

市内の物件で、立地の割に価格は1,180万円。
ほぼ路線価に近い水準だった。

これは少し気になる。

そう思って内見を申し込んだ。


丁寧に住まれていた家

内見してまず感じたのは、家の雰囲気だった。

古い家ではあるが、丁寧に住まれていたことが伝わってくる。
大切にされてきた家なのだろう。

不動産屋に事情を聞くと、こんな背景だった。

  • 母親が2年前に亡くなった
  • 父親は1年前に施設に入所(頭はしっかりしている)
  • 長男が代理人として売却活動をしている

事情を聞いて、自分は考えた。

この家を買うなら、
ちゃんと想いを伝えた方がいい。

そこで、このような手紙を書いた。

長男を通して父親に届くように、丁寧に。

拝啓

先日、2度にわたり貴物件を内覧させていただきました古家(ふるや)と申します。

率直な印象として、築46年の歴史を感じさせないほど、きれいな物件だと感じました。木のぬくもりが温かく、室内や庭も丁寧に維持・管理されており、ご家族の皆さまが大切に住まわれていたことが伝わってきました。

私は会社員として勤務するかたわら、「古家再生」という活動に取り組んでおります。ありていにいえば不動産投資なのですが、

  • 地域の空家を減らし、地域経済と防犯に資すること
  • 50年前後の古家でもリフォームの対象とすること
  • 賃借人が使いやすいように、リフォームして付加価値を付けた上で賃貸に出すこと(そのため時に大幅なリフォームも伴います)

これらの点において、ただ「買って・貸す」という通常の不動産投資とは異なります。

先日貴物件を拝見した時、この丁寧に住まわれていた家をリフォームすれば、素晴らしい古家再生を実現することができると考えました。

一方で、リフォームには数百万円かかると見積もっております。そこで、私に貴物件を850万円でお譲りいただけないものでしょうか。

もしお譲りいただけるようでしたら、しっかりとリフォームし、末永く大切に使わせていただくことをお約束いたします。

不躾なお願いで恐縮ですが、どうかご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
敬具


指し値が通る

850万円で出した買付。

正直、通るかどうかは半信半疑だった。

しかし結果は――

指し値が通った。

こうして古家再生2号物件の購入が決まった。


リフォーム

リフォーム費用は約330万円

建物自体に大きな損傷はなかったが、
この家は70m2超の4DK

面積が広い分、どうしても費用はかかった。

それでも仕上がりはかなりきれいになった。

ちなみに自分は、募集用の写真はいつも自分で撮っている。
設定はマニュアルにして、シャッタースピードや光の加減を調整。

物件の魅力を最大限に引き出す。


客付け編

今回の物件でも、**利回り12%**を目安に設定した。

家賃は11.5万円(利回り11.7%)で募集。

リフォームもきれいに仕上がり、
「これは決まるだろう」と思っていたが――

結果は予想以上だった。

募集開始から1週間で申込み。

かなり早い。


子ども5人の家族

入居希望者は

夫婦+子ども5人

の大家族だった。

しかも現在は、
この物件から徒歩1分のアパートに住んでいるという。

「なんでそんな近くに?」

と少し驚いた。

不動産屋の話では、
夫はトラック運転手で、見た目は少しコワモテらしい。


決め手はディフューザー

内覧後すぐ、不動産屋から連絡が来た。

入居希望者が

「あの部屋の香り、どこで買ったんですか?」

と聞いてきたらしい。

正直、適当にニトリで買ったディフューザーだった。

どうやら、以前住んでいた家は
かなりのゴキブリハウスだったらしい。

「この家は清潔な匂いがする」

それが印象に残ったそうだ。

(ゴキブリの卵付き家具を持ち込まないでくれよ…と内心思ったのはここだけの話。)

もちろん、物件を隅から隅まで掃除したことは、言うまでもない。


しかし問題が起きる

順調に見えた契約だったが、
ここで問題が発生する。

駐車場問題 だ。


駐車場の幅が2m

この物件は家の前に駐車場がある。

しかし幅はわずか2m

入居者は
ハイエースのような大きなバンを停めようとしていた。

さらに問題なのは、お隣。

お隣の車もかなり大きい。

しかも工事中、
隣のオバチャンから何度も言われていた。

「大きい車停めないでね。」

静かな圧がかかる・・・。


家賃交渉

入居者から苦言が入る。

「駐車場ありって聞いて決めたんですけど。」

確かに、完全に停められないわけではない。
しかし実用的とは言えない。

そして家賃交渉が入る。

11.5万円 → 10.7万円

近隣駐車場代を差し引いた条件だった。

正直、この入居者はやめようかとも思った。
家賃交渉をしてくる入居者は、更新の際にも家賃交渉をすることがある。

このように聞いたことがあるからだ。

しかし向こうも歩み寄る姿勢があった。
不動産経由で話をしてみる。なんとか折り合いがつきそうだった。


駐車場が見つからない

ところが次の問題。

近隣に駐車場がない。

入居者から連絡が来る。

「駐車場が見つからないんです。」

近隣の駐車場、埋まってしまって全部だめらしい。

ここで自分は思った。

「頭がないなら足で稼げ!」


自分で探す

物件周辺を歩き回った。
片っ端から電話をかける。

たしかに、入居者のいうとおり埋まっている。

でも、ようやく、見つけた!

徒歩3分の月極駐車場。

しかも、1週間後にちょうど1区画空きそうという話だった。

その日のうちに
駐車場管理会社(地元不動産会社)へ直接行った。

  • どの区画が空くのか
  • いつから空くのか
  • 車のサイズは大丈夫か

全部聞いた。

さらに駐車場レイアウトももらった。
自分で寸法を測り、レイアウトに記入。
写真も撮る。

それらを客付けの不動産会社に送った。


角区画を融通

駐車場の管理会社が気を利かせてくれて、

ハイエースが停めやすい角区画

を融通してくれた。

入居者も完全納得。


利回りは少し落ちた

家賃は10.7万円

当初目標の利回り12%から
10.9% まで下がった。

それでも自分は問題ないと思っている。

理由は単純。

この家族は

  • 子ども5人
  • 一番上は中学生
  • 一番下は2歳

つまり、長く住む可能性が高い。

しかも元々この街に住んでいる人たちだ。

だから、土地に愛着がある。

簡単には引っ越さない。


学び

客付けのときはかなり苦労したが、
その後はトラブルもなく

優等生物件

になっている。

この物件で学んだことは1つ。

「頭がないなら足で稼げ。」

物件の近くを歩き、
情報を集める。
人に会い、
交渉する。

大家業は、意外と
フットワークの仕事なのかもしれない。

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この記事を書いた人

古家再生に取り組む会社員大家。
区分マンション投資や中小企業診断士活動、ライターなどを経て、築古戸建ての再生にたどり着く。柔術も修行中。
古家再生の現場と、そこで出会う人や出来事を記録しています。

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